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2024.07.12

魅惑のドナウ川クルーズ  〜ウィーン〜 

ドナウ川クルーズの寄港地で、どこが一番良いかを聞かれることがあります。お答えするのは容易ではありませんが、ウィーンは特別。クルーズによっては、2日間停泊するクルーズもあるくらいです。

 

ハプスブルグ帝国の都であり、宮廷文化が今も息づく「音楽と芸術の都」、ウィーン。ウィーンの市街地はUNESCO世界遺産にも指定されています。

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旧市街地の中心にはウィーンのランドマークであるシュテファン大聖堂。環状道路沿いには、国立オペラ座、ホーフブルク王宮と王宮門、国会議事堂、市庁舎。

 

ウィーンは、ネオ・ゴシック、ネオ・ルネサンス、ネオ・バロックなど、建築史に残る数々の名建築物を楽しむことができる「建築の都」としても知られています。 

旧市街地から少し行くと、美しいバロック様式のベルヴェデーレ宮殿、数キロ先には世界遺産のシェーンブルン宮殿があります。

 

ハプスブルグ家の夏の宮殿は、部屋数が何と1,441室!そのうちのほんの一部が観光客に公開されています。

 

 

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そんな美しい街を、限られた時間内で観光するには、残念ながら観光先を絞る必要がありますが、効率よく回るには、船からのツアーをお勧めします。

 

その地の魅力を最大限に感じさせてくれる内容のツアーを用意してくれています。

 

 

今回、私にはどうしても行きたいカフェがありました。国立オペラ座の向かいにある、1847年創業の「ゲルストナー」という王室御用達のカフェです。

ウィーンのカフェ文化は、2011年にUNESCO無形文化遺産に登録され、今日でもその伝統を守り続けるカフェが存在しています。「ザッハー」や「デメル」は日本でも有名ですが、地元の人々に愛されるたくさんのカフェがあります。

 

7世紀にオスマントルコ軍の攻囲を受けた際、トルコ兵達が残したコーヒー豆を見つけたことが、ウィーンでのカフェ文化の発祥といわれているそうで、その後ハプスブルグ家の繁栄とともに、カフェ文化が花開き、19世紀には絶頂期を迎え、芸術家や文豪たちの集う社交の場となりました。

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オペラ座の前にある、ミントグリーンのオーニングの「ゲルストナー」。ドアを押して入ると、すぐにショーケースのケーキやチョコレート、カラフルなプティ・フールが目に飛び込んできます。

 

そしてシシーが大好きだった、スミレの花の砂糖漬けも、他の箱入りのお土産とともに、この1階で購入することができます。

 

ショーケースの中に並ぶお菓子から食べたいものを選び、2階のカフェ&バーでいただきましょう。

美しい螺旋階段を2階へ上がっていくと…。

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2階はローズカラーでまとめられていて、可愛らしい印象です。決して広くはないのですが、ビロードのソファなどもあり、みなさん、くつろいでらっしゃいます。

 

傍らには、こちらもハプスブルグ家御用達であった、1814年創業、シュルンベルガーのワインを楽しむことができるバーカウンター。

 

これからウィーン散策をする予定なので、残念ですが、ワインは次の機会に。

こちらのカフェ、3階がレストランとサロン的なスペースになっているのですが、残念ながらリノベーション中。せっかく来たのでドアから少し覗けないか、聞いてみることに。

 

日本から来て、ハプスブルグの歴史を満喫できるクルーズに乗っていること、子供の時に見た、シシーの映画をずっと覚えていること、このカフェに来ることをとても楽しみにしてきたこと…。

 

ご迷惑をかけない程度にお伝えしてみたら、通していただけることになりました。そして、コーヒーも上にお持ちします、と。

 

恐縮しながらも階段を登ります。

 

シシーはここ、ゲルストナーのお菓子が大好きでした。自分の子供達のためにもよくオーダーしたそうです。

 

3階へ上がる階段の途中に、王室に宛てられた領収書が飾られています。

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特別に通していただいた「黄金の間」。2階と比べると、明らかに華やかな内装で、重厚さを感じます。

 

シシーは夫のフランツ・ヨーゼフと一緒にこのカフェによく来たそうですが、この辺に座って大好きなスミレの砂糖漬けを食べていたのでしょうか。

 

金箔に縁取られたフレスコ画の高い天井。そこから下がる瀟洒なシャンデリア。前日のメルク修道院を思い出します。

豪華な内装に圧倒されながら、濃厚なチョコレートのゲルストナー・トルテと、きめ細かい泡のメランジュをいただきました。

アルプスの天然水も、必ずコーヒーとともに提供されます。

 

当時の貴族や芸術家たちはここでコーヒーを飲みながら、どんな話をしていたのでしょうか。

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カフェのご好意に感謝しながら、今回のクルーズをふりかえってみました。

 

あの寄港地が素晴らしかった、あの時の食事が美味しかった、等々。

 

色々と思い起こしながら、1階でお土産を購入。

ゲルストナーは、1868年に、日本の皇室からのオーダーで、砂糖菓子を納品したことがあるそうです。そして2013年には銀座に進出。残念ながら閉店となってしまったようですが、ウィーンに行かれたら、市内観光で疲れた足を休めに寄られてみてください。

 

 

市内散策の後、「我が家」となっている船へ戻ります。

 

夜、日本から持っていった小さなカードに “Thank you for making my home comfortable.”と書いて、私の部屋をいつも綺麗にしてくださる担当の方へ、スミレの砂糖漬けの小さな箱とともに置いてみました。

 

(クルーズコンサルタント 鈴木理子)

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