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2024.03.29

魅惑のドナウ川クルーズ  〜レーゲンスブルグ〜 

魅惑的なパッサウの街を後にしたルフトナー・クルーズの船、アマデウス・モーツアルト。

最初の寄港地は、「ドナウ川畔で最も美しい中世の街」ともよばれるレーゲンスブルグです。

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時差と長旅の疲れもあり、心地よいベッドであっという間に眠りについた昨晩。今日は船からのツアーに参加を予定しています。(ツアー料金はクルーズ料金に含まれていません。)

 

焼いていただいたワッフルとフルーツ、そしてコーヒーの朝食をとっていると、お隣のテーブルのご夫婦に「今日はどんなご予定ですか?」と聞かれました。どうやら同じウォーキングツアーへ参加されるようです。

 

残念ながら少し雨がちらつく天気ですが、このクルーズの初めての寄港地ですから、皆さんも笑顔です。

レーゲンスブルグは中世には交易で大変栄えた街で、ドイツで最も裕福な街と言われた時期もありました。

 

17世紀半ばから神聖ローマ議会が置かれ、ドイツに現存する最古の石橋や、ゴシック様式の美しいステンドグラスがあるレーゲンスブルグ大聖堂など、たくさんの歴史的建造物が存在します。

 

ドイツは第二次世界大戦の被害が大きく、戦後多くの都市で、中世の街並みが復元されましたが、レーゲンスブルグの町並みは奇跡的に戦火を逃れ、オリジナルのままの町並みが残っています。

 

 

 

 

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古代ローマ様式からゴシック様式まで、約2,000年もの建築様式をあちこちで目にすることができます。

 

旧市街とシュタットアムホーフは、2006年に世界遺産に登録されました。

 

 

船からのツアーに参加するには、お部屋に置かれているガイディングレシーバーを忘れずに。

ガイドさんが持っているものと周波数を合わせると、すぐ側にいなくても、イヤフォンを通してガイドさんの説明が聞こえてくる優れものです。

「楽しんでいらしてください!」と、クルー達の笑顔に見送られて船から降りたところに、今日のウォーキングツアーのグループが集まっていました。

リバークルーズは、下船にほとんど時間がかかりません。今回は20人ほどのグループで、大半はイスラエルからの方達。

 

ガイドさんの自己紹介を受けて、グループはゆっくりと旧市街を目指します。

2分ほど川沿いを進むと、シュタイナーネ橋が見えてきました。

ドナウ川が中洲によって2つに分かれた位置にかかっている、現存するドイツ最古の石橋です。

 

水量も多く、時々氾濫してしまうドナウ川に橋をかけるのは大変でした。11年ほどもかけて造られたこの石橋は、当時、ウルムとウィーンの間ではドナウ川唯一の橋だったそうです。

 

この橋を渡るとシュタットアムホーフですが、今回のツアーは橋を渡らずに旧市街を回ります。

 

着岸場所から旧市街までは本当にすぐなのです。

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このウォーキングツアーでは、岩塩鉱で採掘された塩をレーゲンスブルグに持ち込む際に関税をかけた塩の貯蔵庫や、美しいゴシック様式でひときわ目を引くレーゲンスブルグ大聖堂、神聖ローマ帝国の国会議事堂(博物館)、裕福な人たちがその裕福さを示すために建てた高い塔など、石畳の中世の街をゆっくりとしたペースで回ります。

 

船から出発するウォーキングツアーに参加すると、大抵の場合、ツアー後に自由時間になります。途中に通りがかった気になるお店やカフェなどを覚えておき、ツアー後にゆっくり訪ねるとよいと思います。これもリバークルーズならではでないでしょうか。

 

後から自分のペースで、興味のある場所を回ることができます。途中で気になる場所があったりすると、「私はここでゆっくりして、自力で船に戻るわ」、なんていう方達もいらっしゃいます。

 

ツアーの後に一度船に戻り、軽いランチをいただいてから、再び旧市街を散策しに行きました。そんなことが、リバークルーズでは可能です。

 

レーゲンスブルグの観光は、たくさんの方がブログなどに書かれていますが、今回は私のお薦めを3ヶ所ご紹介いたします。

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この街には、シュタイナーネ橋の他にもドイツ最古の場所がいくつかあります。

 

こちらの小さなソーセージのお店、Historische Wurstkuchlもそのひとつ。レーゲンスブルグでも有名な、美味しい観光スポットです。

「歴史的なソーセージ屋」とでも訳しましょうか。

 

1135年から1146年の間、シュタイナーネ橋の建設に関わった労働者の人たちや交易に関わってこのレーゲンスブルグに来た商人たちの胃袋を満たした、といわれています。

 

この小さな建物の中で、何人かの女性が黙々と炭火で大量のソーセージを焼いていて、香ばしい香りがなんともいえません。

 

外の席に座り、メニューから希望の本数と付け合せ、ビールの種類を選びます。

付け合せはもちろんザウアークラウト。

豚肉の旨味が凝縮されたジューシーなソーセージは、特製の甘いマスタードをつけていただきます。

 

厳しい冬のための保存食として作られたというソーセージ。オールスパイスやクローブなど、ソーセージに欠かせないハーブ類も、このドナウ川に乗って運び込まれたのでしょうか。

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数日前に降った大雨で、川の水量が増していますね。石畳スレスレで、ますます水との一体感を感じます。

 

ゆったりと流れるドナウ川。雨でも風情があり、中世の人たちも見た景色の中で、その当時と同じお料理をいただいている、なんとも不思議な感覚です。

 

そしてなぜだかあまり観光客の気分でもなく、まるでここに暮らしていて、ちょっとソーセージを食べに寄ったような、そんな感じがします。

 

お腹を満たした後にもう一軒、戻りたいお店がありました。

それはレーゲンスブルグ大聖堂の前の路地で見かけた、こちらのミニチュアのお店です。

 

ドイツはミニチュアアイテムの歴史が長く、記録として残っている世界最古のミニチュアドールハウスは、ドイツのバイエルン王国の公爵、アルブレヒト5世が1558年に愛娘のために作らせたものだそうです。

 

ドイツは今でも、プラスチック製ではなく、木製や陶製のミニチュアアイテムに人気があります。

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中に入るとたくさんのアイテムがぎっしりと並んでいて、目移りしてしまいますが、丁寧に選んでいきました。

 

自分のためだけに、これだけ満足がいくお土産を買えたのは久しぶりです。

 

クリスマスのオーナメントのキャンドルは、本物のキャンドルです。あとは、台所用品ですね。

 

そういえば、ハンブルグにあるInternational Maritime Museumには、船のミニチュアも展示されていて、タンカーやカーゴ船の他に、クルーズシップのミニチュアも展示されています。

最後は、たまたま立ち寄った観光案内所で、「船に戻る前に、ぜひ寄ってみてください。」と言われたこちらのネズミ。

 

このネズミのレリーフは1950年代からここにあったらしいのですが、1990年の改築時に行方不明になり、その後レプリカがここに埋め込まれた、といわれています。

 

なんでも、このネズミを撫でるとchurch mouse(「教会のネズミ」、貧しい、という意味があります)のようにはならず、近い将来にまたレーゲンスブルグに戻ってくることができる、といわれています。

 

あまり知られていないのか、周りにはどなたもいらっしゃいません。しっかり撫でてきました。

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もっとじっくり回りたかった中世の街、レーゲンスブルグ。

残念ながら今回は寄ることができなかった場所もありますが、このレーゲンスブルグのネズミが、きっとまた私をここに連れてきてくれると思っています。

 

夏なのに天候のせいか少し肌寒かった1日。そろそろ船に戻って暖かい飲み物でもいただきましょう。

こんなときに便利な設備が、アマデウス・モーツァルトの私のお気に入りの場所にあります。

次回はもう少し、船内をご紹介いたします。

 


(クルーズコンサルタント 鈴木理子)

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