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2024.02.26

魅惑のドナウ川クルーズ  

歴史深い要塞の街、ドイツのパッサウで前泊し、市役所脇のレストランで伝統的なドイツ料理を楽しんだ後、今回乗船するアマデウス・クイーンの停泊場所へ向かいます。

レストランから石畳の道を進むと3分もしないところに、その美しい船は停泊していました。

 

アマデウス・クイーンを所有するのは、ルフトナー・クルーズ。ルフトナーファミリーによる家族経営のリバークルーズ会社で、ヨーロッパでのリバークルーズ業界のエキスパートとして知られています。

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船は女性名詞で扱われることが多いのですが、その理由は元来、船を扱っていたのは男性だったので、そのパートナーとして船を女性と見立てた、とか頻繁に船体をペンキで塗りかえる様子が、女性のメイクと似ていたから、など、諸説あるようです。

 

ただ、最近では女性のオフィサーもたくさんいらっしゃるし、女性のキャプテンもいらっしゃるので、中性名詞で呼ばれることも増えてきたそうです。

 

それでもクルーズ船を見ると、船体からはやはり女性の美しさを感じます。

パッサウからブダペストへのクルーズの間に我が家となるこの船は、乗客定員162名。

 

4層からなるデッキは、サンデッキをトップに、モーツァルトデッキ、シュトラウスデッキ、そして一番下の層にはハイドンデッキと、それぞれドナウ川流域とつながりが深い音楽家たちの名前がつけられています。

 

オーストリア出身のシュトラウス(ヨハン・シュトラウスII)は、「美しき青きドナウ」を作曲したことでも有名です。

レセプションにてクルーの明るい笑顔に迎えられ、乗船に必要な手続きを済ませてカードキーをいただきました。

海のクルーズに比べると、とても簡単でスムースな乗船です。

 

船内は白とグレー、綺麗なマリンブルーが基調でとても明るく、モダンでシックなインテリア。

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ハイドンデッキにある自分のステートルームを開けると、先に預けていた荷物は、すでに運び込まれていました。

 

こちらの小窓は開けることはできず、景色を見るのも少し難しいのですが、時々水しぶきが上がったりするのが見えてとてもユニーク。

 

 

 

上質のシーツとベッディングのこのベッドがとても気持ちよく、毎晩このベッドで休むことが楽しみとなりました。

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スライドドアを開けると、機能的で使いやすいバスルームが現れます。

スーツケースの中のものをクローゼットやバスルームに収納していきます。8日間の「海外旅行中」、最終日まで荷造りをしなくてよいのは本当に楽です。

 

少し休んでから、360度の風景を楽しめるサンデッキへ。定刻どおりに静かに流れるように出航しました。

7泊8日、ドナウ川クルーズの始まりです。両側にゆっくりと、パッサウの街が流れていきます。

昔見た、ロミー・シュナイダー主演の映画「シシー」を思い出しました。

 

1854年、まだ16歳であったバイエルン公女エリザベート(愛称:シシー)は、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフI世との結婚のために、ここから船に乗り、ドナウ川を下ってウィーンに向かったそうです。

 

もちろんこのクルーズもウィーンへ寄港します。

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パノラマバーで開かれたウェルカム・カクテルでは、キャプテン以下、オフィサーやクルーのご紹介を受け、このクルーズの見どころなどをお聞きしたあと、シャンパンでの乾杯。これから始まるクルーズへの期待感が膨らみます。

 

今回のクルーズは満船だそうです。

 

お隣のイスラエルからのグループの方々と自己紹介をし、会話を楽しみました。

ドナウ川クルーズのリピーターの方も多く、この航路の人気がわかります。

 

このマリンブルー、「美しき青きドナウ」にちなんでいるのでしょうか。

とても映える色です。

一度部屋へ戻り、着替えてからレストランへ。

このクルーズにはドレスコードはないのですが、少しおしゃれも楽しみたいものです。

 

満船なのに、混んでいる感じもなく、皆さんが着席してもゆったりとしているレストランです。

クルーズ中は旬のお料理や訪れる寄港地を反映したクリエイティブなお料理が出され、お食事の際の赤ワインや白ワインも料金に含まれています。

 

今晩はウェルカム・ディナーです。ワインはやはりドイツのワインですね。

 

メニューを見て色々想像するのも楽しく、言葉の勉強にもなります。

 

 

アラカルトのメニューから何を頂きましょう。

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私がいただいたのは・・・

 

◆サーモン・トリオ

わさび醤油でいただくカルパッチョ、タルタル、カリフォルニアロール 

◆ほうれん草のラビオリが入ったトマト風味のスープ

サン・ドライ・トマトとアスパラガス入り

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◆シャトーブリアン 赤ワインソースを添えて

ポテト・スフレと季節の野菜

 

◆ビターチョコレートのムース パイナップルとミントのソース添え

 

 

新鮮な食材を使って、シェフが腕によりをかけて作ったお料理は量もちょうどよく、視覚も味覚も満足させてくれるお料理でした。

 

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香り高いコーヒーをいただきながら、バイエルン公女エリザベートはパッサウで船に乗り、リンツで大型汽船に乗り換えるまで、どのような食事をしていたのか気になってしまいました。

 

7泊8日で、ハプスブルグ家帝国時代の栄華を極めたドナウ川流域の4カ国の街を訪ねる今回のクルーズ。

パッサウ、リンツ、レーゲンスブルグ、そしてウィーンと、シシーの足跡と一部重なり、感慨深いものも感じます。

次回はレーゲンスブルグをご案内します。

 


(クルーズコンサルタント 鈴木理子)

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